ピアニスト♪菱田陽介
学生時代、私はピアノを習っていた。
(正確に言えば親が習わせてくれた。)
子供の頃は基礎練習が苦痛で面白くなかったが、大学生にもなるとバイト代から月謝を払い4年間
先生に教えてもらっていたので、ピアノは好きだった。
思い返せば、私は音楽と共に過ごしてきた時間が多いのだ。あの頃は純粋に楽しくピアノに向かい合って
いた。そう、楽しかった。
社会人になり、法律専門職に就いてからは、やらなければならないことをこなすので精一杯で、
純粋に好きなことに没頭することを忘れていた。
もちろん司法書士の仕事は好きだし、大切にしている職業ではあるが。やはりそこは責任ある仕事である。
集中はしても楽しく没頭するのとは違う。
そんな日々を過ごす中、昔の楽しかった音楽のある生活を思い出させてくれた男と出会った。
彼は高校卒業するとすぐにフランスに渡り、ピアノを学んだという。
彼は特別に個別レッスンを受けさせてくれた。
久しぶりのグランドピアノ
鍵盤が重く感じる。
ショパンの楽譜を出してみたはよいが、弾いても当然つっかえる。
なんとここまで身体が忘れていたものか。
そんな状態でも丁寧にフランス帰りのピアニストが指導をしてくれる。なんか申し訳ない。
レッスンの途中からは、勝手に私がリクエストした曲をいろいろ弾いてもらった。
ベートーヴェン、ドビュッシー、シベリウス、ショパン、リスト、サティ
オーダーすると、すぐに聞きたい曲が奏でられるという、パトロン気分を堪能した。
いい音楽は理屈なく胸に響く。
そんなことを思い出せてくれた男、それがチャック清水だ。
モデルもやってるナイスガイです。